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2023.02.28(tue)
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なんちゃって文体練習

こんにちは、ディレクターの谷口です。前回の「いとう図書」おもしろかったですね。いとみんらしさが溢れているラインナップ、個人的には『石の辞典』が気になりました!影響されて私も一冊、マニアックな本をご紹介。

ある一つの出来事を99通りの文体で書き分けていく、レーモン・クノー原著『文体練習』。一人称、第三者視点、関西弁、短歌…など色々あっておもしろい、文体の奥深さを感じられる良い本です。

ときどきライティング(原稿作成)もする私。ちょっと自分もやってみたい…!ということで今回は、1枚の写真についてさまざまな切り口・文体で書いてみようと思います。

お題はこちら ↓

スピッカートのデザイナー伊藤(いとみん)。月1回、不定期に開催されるデザインチームの報告会で担当した案件のデザインについて発表しています。

それでは、やってみましょ〜!

客観的に説明してみる

①やわらかめ

スピッカートでは、月1回デザインチームによる報告会が開催されています。今回の発表者は、デザインチームのリーダーでもある伊藤、通称いとみんです。自身が担当した案件を振り返り、お客さまの「らしさ」をどのようにデザインに落とし込んでいったのか、こだわりや工夫、苦労したところなど、メンバー全員に共有しています。

②ややかため

スピッカートでは、月1回デザインチームによる報告会が開催されている。今回の発表者は、デザインチームのリーダー・伊藤。自身が担当した案件を振り返り、クライアントの「らしさ」をどのようにデザインに落とし込んでいったのか、こだわりや工夫、苦労したところなど、メンバー全員に共有している。

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どうでしょうか?内容や文章の流れはほぼ同じですが、文末が「です・ます/だ・である」だけでもなんか違いますよね。あとは、言葉の選び方によっても、読み手に与える印象は変わると思います。例えば、

  • お客さま =やわらかい / 親しみやすい / あたたかさ
  • お客様 =カッチリ真面目 / 誠実っぽさ / あたたかさ
  • クライアント =ビジネスライク / シュッとしている

個人的な印象と使い分けのイメージですが…。書き手の性格も出ると思います。

では、次!

主観を入れてみる

スピッカートでは、月1回デザインチームによる報告会が開催されている。報告会は、デザイナー各々の考え方の軌跡やこだわりを知ることができる機会。発表するデザイナーにとっても、振り返りの機会にもなるそうだ。今回の発表者は、チームのリーダーでもある伊藤さん。スピッカートのマスコット的存在で、にぎやかな彼女だが、デザインに対しては超がつくほどストイック。お客さまの「らしさ」をどのようにデザインに落とし込んでいったのか、こだわりや工夫、苦労したところなど、そのうち立ち上がるのではと思うくらい熱心に、身振り手振りを交えながら語っている。

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コラムなど読み物系の記事によくある感じですね。

インタビューしてみる

①語ってもらう

「デザインチームのリーダーをしています、デザイナーの伊藤です。スピッカートでは月1回、デザインチームによる報告会を開催していて、直近の担当した案件をテーマに、お客さまの「らしさ」をどのようにデザインに落とし込んでいったのか、こだわりや工夫、苦労したところなど、メンバー全員に共有しています。チーム内の情報共有と自身の振り返りが目的です。今回の発表者は私でした。完成したデザインだけで話を進めるとみんなに伝わりにくい気がしたので、発表にあたって、初稿から完成までブラッシュアップしていく様子も資料にまとめ、考え方の軌跡も見てもらえるようにしました」

②クロストーク風(掛け合い)

谷口「デザイナーチームは月1回、週始ミーティング後に報告会をやってますよね。何をしているんですか?」
伊藤「各デザイナーが直近の担当した案件について発表する会ですね。デザインのこだわりや工夫、苦労したところなど…いろいろ話しています」
谷口「私もたまに参加させてもらうんですけど、面白いです。ディレクターの作ったワイヤーと参考イメージ、お伝えしたお客さまの雰囲気から、どうやってデザインしていくのか、めちゃくちゃ気になっているので」
伊藤「そうですね。自分以外のデザイナーの頭の中を覗ける機会だと思います。あとは、今回の発表は私だったんですが、デザインを見直してみると、初稿から完成まで試行錯誤したなぁとか、思い切ってデザインの方向性を変えたんだようなぁとか、情報共有だけじゃなくて自分自身の振り返りにもなっていますね」

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生っぽさのある、オフィシャルよりもその人の持つ人格や雰囲気もまるっと伝わる感じがありますね。
※実際のいとみんの雰囲気を出そうとすると、この100倍ぐらい砕けた表現になります。

まとめ

最後まで読んでいただきありがとうございました。

同じ内容であっても文体や言葉選びによって、感じ方や雰囲気は変わるもの。読み手にどう思ってほしいのか、どんな印象を与えたいのか、キャッチコピーはもちろん、説明文や記事系のライティングも「らしさ」を表現する一つの大事な要素だと思っています。

スピッカートではデザインだけでなく、コピーライティングでも、企業や商品のブランディングのお手伝いをさせていただいています。

なにかお力になれることがありましたら、お気軽にご相談ください。

おまけ

ホットドックパンを全力で食べている伊藤(いとみん)。
『走れメロス』の冒頭っぽく書いてみました。

伊藤は激怒した。必ず、かの奇想天外なホットドックパンを食べきらねばならぬと決意した。伊藤にはパンの作り方がわからぬ。伊藤は、スピッカートのデザイナーである。デザインのかたわら、お腹が空いたときに何でもおいしく頬張ってきた。けれども惣菜パンの塩気に対しては、人一倍に敏感であった。

それでは、また。