こんにちは、デザイナーの井上です。
リニューアル後、初となるブログにドキドキしています。

今日の気づきということで、
デザインの提案書を作っている時にふと気づいたことをご紹介したいと思います。
それは、コンセプト文の中に「○○ながらも△△」という言葉をよく使っているということ。
無意識のうちに使っていたこの言葉、この機会に少し掘り下げて考えてみたいと思います。

「○○でありながらも△△」とは?

「○○でありながらも△△」とは、対照的な2つの特徴が共存している状態を意味します。
例えば、目指したい方向性としては、落ち着きのある信頼感を持たせたいと考えているクライアントさんでも、人柄を見るとユニークな方が集まっているという場合、「落ち着いた信頼感を感じさせつつ、遊び心があるデザイン」といった表現にすることができます。
それぞれ異なるデザイン要素を組み合わせることで、意外性や深みを生み出せる言葉だと思っています。

すべてのデザインに2つの要素を取り入れるわけではないのですが(ストレートに「○○だけ」のデザインもあります)、「○○と△△で、どちらに寄せるか」「少しだけ△△の要素を加えるか」など、どこに焦点を当てるかによって方向性は大きく変わっていくため、2つの要素を基準にしてバランスを見ながら、目指す方向性に合わせて細かく調整してデザインを仕上げていくことが多いです。

この「○○でありながらも△△」という言葉が指針となって、方向性が絞りやすくなるため、狙いをつけながらアイデアを盛り込むことで、目的に合った独自性の高いデザインになるように思います。

自社サイトのデザインは?

「ソリッドな印象でありながらも、人のあたたかみを感じるデザイン」
これは今までのスピッカートを象徴とするあたたかみを残しながら、次のステージを見据えた「攻め」の姿勢を組み合わせることで、私たちのこれからを表すものとして、デザインに落とし込んでいます。

このデザインは、今までのスピッカートにはなかったスタイリッシュさを演出したかったので、まず初めに余白感や文字組みで、大枠の与えたい印象から作っていきました。その後「人のあたたかみを感じるデザイン」の要素をやりすぎないバランス(ここ重要!)で盛り込んでいくという過程を経て、このようなデザインが出来上がっていきました。

  • 個性を感じる表現
  • 目指す姿や将来像

大切なのは、この2つの「現在」と「未来」の要素を組み合わせることで、個性を持たせながらも未来を想起させる表現ができるということ。らしさだけではない、将来性のあるデザインを目指すことができます。


たくさんのデザインの選択肢があるなかで、どんな要素を選ぶとクライアントさんにとって良い未来になるのかと考えていくことが大切になります。こうして軸を決めていける言葉があると、客観的にデザインを進めていくためのカギになるのではないかと思っています。
デザインは奥深く、おもしろいなとつくづく感じます。
これからも「週刊スピッカート」で、普段考えていることを深掘りしていけたらいいなと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
それではまた!