早速ですが、みなさんは今日、何かしらの「写真」を見ましたか??SNSや、電車広告など日々の暮らしの中で、写真を目にしない日はほとんどありませんよね。そんな数多くの写真の中に、フリー素材やAI生成のものを見かけることが増えてきました。撮影に行く必要もないし、思い描いたイメージを自在に形にできるってとても便利ですよね。
「フリー素材でも十分だよね」「AI生成の写真でもいいよね、楽だし」——そんな声も、きっと少なくありませんし、僕自身も使うときはあります。
ただ、すべての場面において、それが最適とは限りません。特にお客さまが持っている「らしさ」を伝えるうえでは、リアルな写真からしか伝わってこない空気感があると、僕は思っています。

今回は、スピッカートのカメラマンとしてさまざまなお客さまの撮影を担当させていただいた経験を元に「なぜリアルな写真が大切なのか」そして「デザインから写真撮影までを一貫して手がけるスピッカートならではの強み」について、少しまとめてみました。

テンプレートや生成AIが、当たり前になりつつある今だからこそ大切にしたい想い。
ぜひ最後まで読んでいただけるとうれしいです。


そもそも写真の役割って?

写真は、言葉では補いきれないものを伝えるために欠かせない存在です。特に企業や学校、商品などを紹介する場面では、その「一枚」が空気を変える力を持っています。一枚の写真が空気を伝え、信頼を生み、想いをつなぐ。写真の本質は、そんな“目に見えない価値”を届けることだと感じています。

それらを踏まえて、まずは写真の役割について「見る人視点」「企業や組織視点」「撮影者視点」「被写体視点」の4つの視点から整理してみました。

1.【写真を見る人視点】空気が見えると、信頼が生まれる

写真が伝えてくれるのは“見た目”だけではありません。その場に流れる空気や人の温度感、雰囲気を感じさせてくれるのが写真の力です。たとえば、採用サイト。文章で「アットホームな職場です」と書かれるより、実際に笑顔で働く社員の写真を見たほうが、ずっとリアルに伝わります。「ここに本当に人がいる」「この会社は信頼できそう」──そう思ってもらえることが、写真の役割の一つです。

学校サイトでも同じで、実際の授業の様子や生徒たちの活躍する姿、お昼休憩中のちょっとおちゃらけた姿などを見せることで、より空気感を感じてもらえます。しっかり許可取りをする必要などはありますが、写真を見る人に向けて「らしさ」を伝える点では、とても効果的であると考えています。

2.【企業や組織にとって】“らしさ”を形にできる

ブランドや企業の「らしさ」は、言葉だけではなかなか伝えきれません。でも、写真であれば空間の雰囲気や人の表情、ちょっとした「しぐさ」まで写し取ることができる。テキストをすみずみまで読むよりもリアリティを感じてもらえます。特に学校や企業などでは、自然体の写真で「ここらしいね」と感じてもらえるようになります。

「広告のための素材」だけではなく、実際の“日常”を切り取るからこそ、伝わるものがある。写真をパッと見た瞬間に感じる、安心や信頼が生まれやすくなると考えています。
また、実際の様子を写真で記録することは、企業にとって「ブランドの資産」として残っていくものでもあります。社員紹介、採用、周年事業など、さまざまな広報活動において活用できる点でも、写真の価値は大きいのです。

3.【撮影者・制作者にとって】現場と向き合い、関係をつくるきっかけに

撮影は、ただ「写す」作業ではありません。現場に入り、人と会話し、空気を感じとり、シャッターを切る。そのプロセスすべてが「関係づくり」だと、僕たちは思っています。ときにはカメラの前で照れてしまう人もいますが、それも含めて自然な人間らしさです。ふとしたときに場の雰囲気が和み、シャッターチャンスが生まれることも。撮影を通じて生まれるコミュニケーションで、お客さまとの関係性をより築けるということも、写真の大切な役割のひとつだと思っています。

そしてこれはただの余談ですが、店舗や普段見れない工場の裏側に足を運べるというのが撮影の醍醐味で、とても楽しいなあと思います。なので撮影案件が入るとワクワクしています。また、タイトなスケジュールを、お客さまと一緒に完遂させた後の達成感も、撮影ならではの醍醐味ですね。

4.【被写体にとって】“写ること”が愛着と誇りを生む

撮影された写真を見て、「これ、いいね!」と笑顔になる社員さんや生徒さん。自分が写っている写真に愛着を持ってくださる姿を見ると、撮影してよかったなと思います。写真をみていただくことで「これも撮ってほしい!」「こんな感じはどうだろう?」などと、お客さまから提案をいただけることもうれしい瞬間です。そういった体験を通すことで、制作物への「愛」が生まれるところも、実際に撮影することの価値だと思います。自分たちの姿が誰かに紹介される、サイトに載る。そういった経験が「自分ごと」として感じてもらうきっかけにもなり、それが「誇らしさ」にもつながっていくのです。

次にデザインから撮影までを一気通貫できる強みについてご紹介します!


デザインから撮影まで一気通貫できる強みについて

1.デザイン視点を取り入れた撮影

デザインの知識を活かしながら撮影に取り組めることは、大きな強みのひとつだなと思います。紙面や画面での展開を見越して、縦写真がいいのか横写真がいいのかを見極めれたり、適切な余白を考えた撮り方が可能になります。単に美しい写真を撮るだけではなく、後のデザイン工程を見据えた、使いやすい素材づくりを目指せるのでデザインの知識がある人が撮影したり、デザイナーとフォトグラファーが社内にいることの強みになります!

2.撮影〜納品まで、スムーズな“ワンチーム体制”が取れる

撮影からデザイン、データ差し替えまでを社内で完結できることや、口頭ですぐにやり取りもできるのでとてもスムーズだなと思います。外部カメラマンさんに依頼する場合にありがちな「イメージの伝達ミス」「細かい修正指示の往復」なども少なく、コミュニケーションコストを下げることができます。また、写真の感想とかも直に聞けるのでそこも撮影者的には嬉しいところです!

3.“見せ方”を共有しながら、ブレないアウトプットへ

デザイナーやディレクターとフォトグラファーが撮影段階から密に連携し、”どう見せるべきか”を共有できるのも、大きなポイントです。写真の色味、明るさなどの細かい調整についても話し合うことができるのでゴールをブレさせることなく、形にすることができます。また、同じチームでさまざまなプロジェクトに携われるからこそ、「こうしたらもっと良くなる」という振り返りも積み重ねられ、チームとしてのアウトプットの質も継続的に向上していくのを感じています。

お互いの信頼感が上がることで任せれる安心感もでてくる点も、メリットだなと個人的に考えています。


まとめ

これから技術はさらに進化し、AIでできることはますます広がっていくと思います。
それでも、実際に撮影することでしか捉えられない空気感や、現場で生まれる温度、撮影をすることの価値があると思っています。

僕個人としても、デザインや写真のチカラで、お客さまに愛してもらえるものを一緒につくっていきたいと思いますので、今回の記事や、たくさんの事例からスピッカートと一緒につくっていきたい!と思ってくださる方がいましたら、ぜひお問い合わせいただけるとうれしいです。

ここまで読んでいただきありがとうございました!
(暑くなってきましたので、熱中症にお気をつけください!)