毎日の「やらないといけないこと」に追われて、気づけば本当にやりたいことに手をつけられない。。。
そんなことを感じている人は少なくないと思います。僕自身も、日々の業務や経営のあれこれに追われながら、そんなモヤモヤに向き合ってきましたし、今もそう感じるときがあります。

今回は「やりたいこと」「苦手なこと」「得意なこと」「やらないといけないこと」、この4つのことに関して考え、やりたいことができない!となったときに自分が立ち返るようにしている「考え方」について、お話ししてみたいと思います。

1. 「やりたいこと」は、大切にしていい

まず大前提として、「やりたいこと」は大切にするべき、と思っています。
自分の内側から湧き出る思い、情熱を無視して生きるのは自分の心に良くありませんし、そんなことはできないと僕は思います。やりたいことを持っている自分を肯定したいし、それに向かって進む時間は、人生にとって重要な時間です。

ただし、仕事となると、「やりたいことだけできる」という状況はそんなに簡単につくれるものではありません。やりたくないことや苦手なことも、一緒にやっていく必要がある。という状況になることがほとんど。それに、どう向き合うのか?がカギになると思います。

2. 「得意なこと」=「やりたいこと」とは限らない

次にモヤモヤしてしまうことが実はこれかもしれないです。
同じように見えますが、「得意なこと」と「やりたいこと」は必ずしも一致するとは限らない。
むしろ、「得意だから頼まれるけど本当はやりたくない」というケースもあります。
人から見て、評価されたことが、あなたの「得意」とされることもあるので、気づけば「やりたくないけど得意なこと」に時間を取られている、ということがあったりします。

逆に、自分では「下手かもしれない」と思っていたことが、実は楽しくて、やりがいがあって、自分らしさを発揮できるものだった!という発見があったりもするわけです。

3. 苦手なこと・やりたくないことが、自分の可能性を広げてくれる?

僕も、「やりたくない・苦手だ」と思う仕事に向き合ってきました。
例えば、

  • 短期・中期の経営計画を数字で立てること
  • 契約書の作成・確認・取り交わし
  • 自分のアイデアをクライアントに言い切るような提案をすること

などです。
特に「自分のアイデアをクライアントに言い切るような提案」は苦手でした。
というのも、「絶対これが正解」という考え方があまり好きではなくて、提案をする際も「相手の状況をすべて理解できているわけではないし、押し付けすぎていないかな…」と迷ってしまうことがありました。最近になってようやく、答えがひとつじゃないからこそ、自分なりの視点を持って伝えることが大切で期待されていることなんだと、実感し、自信を持って伝えられるようになったと思います。

どれもすぐに楽しく、自信を持って取り組めていたわけではありません。最初のうちは「やっぱり苦手だな」と思いながら渋々やる。。。続けているうちに、それをどうすれば上手くこなせるかという視点になり、少しずつ面白さを感じるようになる。
自分のなかで視点が変わり、景色が変わり、「やりたくないこと」から「やってもいいこと」に変わっていく。
今振り返ると、やりたいことができなかった時期に「地味で苦手だと感じていたこと」をすることで、「やりたいこと」をより深い「めっちゃ、やりたいこと」にしてくれていたのだと思います。そして本当に「やりたいこと」が巡ってきたときに、より熱を持って取り組めるようになったのではないかと感じています。

もう一つ大切にしたいのは、自分が「苦手だな」「やりたくないな」と思っていることは、誰かが担ってくれているということ。経理や事務、契約関係、掃除、折衝、電話対応などなど、自分がやっていないところで、誰かが働いてくれている。そういう感謝の気持ちを持ちながら取り組むことで、関係性も仕事もきっと良い方へ向かっていくのではないかと思います。

やりたいことを大切にしながら、やらないといけないことや苦手なことにも目を向けてみる。
「えー。。。どうして私がこれをしないといけないの?」と思って心を閉じてしまう前に、「自分の可能性や選択肢が広がっていくのかもしれない」と思って試しにやってみると、何かが変わるかもしれません。

冒頭に書いたように、僕自身、いまでも「やりたいことができない」と感じることはままあります。この記事が少しでも、あなたのモヤモヤをほどくきっかけになれば嬉しいです。