2026年5月18日、スピッカートは法人化10周年を迎えました。

その節目を祝うため、半年前より着々と準備を進めてきた周年プロジェクト。
みなさま、ご覧いただけたでしょうか?

10周年記念Webサイトはこちらから!

今回の記事では、プロジェクトがどのようにつくり上げられていったのかをお届けします。

「スピッカート10周年プロジェクト」主要メンバー

Art Director , Photographer , Designer / 白瀧
Front-end Developer , Project manager / 笠井
Director , Copywriter / 竹内

プロジェクトのはじまりと、最初のアウトプット

2025年12月。
代表の細尾によって立ち上げられた周年プロジェクト。
その際に細尾から主要メンバーへ宛てられたメッセージは、このようなものでした。

 

今回のプロジェクトは、外へアピールすることを第一の目的とするのではなく、スピッカートというチームのあり方そのものを整えることを目標としたい。
これからは、もっと一人ひとりの「意思」あるチームに。そのために、つくることにより主体的に関われる環境を用意し、つくること自体を楽しめる機会を増やしていきたい。

このメッセージを受け、プロジェクトメンバーは「自分たちが楽しめることは何か」という視点から、アイデア出しを始めました。その中で特に有力だったのが、
10周年記念グッズとして、トートバッグカレンダーを制作するというアイデア。

一方で、それらを束ねる全体のコンセプトはなかなか定まらず、議論は行きつ戻りつを繰り返す状態が続きます。
とはいえ、今後のスケジュールを見据えると、コンセプトをじっくり練る時間は残されていません。
そこでまずは、トートバッグの制作をリードデザイナーの井上にお願いすることに。
ここで生まれたビジュアルが、プロジェクト全体の方向性を形づくっていきます。

デザイナー井上がデザインしたトートバッグ。意思と石をかけた、コロコロとかわいい「10」のビジュアル。それぞれの違いを無理に揃えることはせず、互いを尊重しながら積み上がってきた、スピッカートのあり方を表しています。

個の 「 石(意思) 」 が積み重なる、カレンダーとポスター制作



「意思」「石」とかける井上の発想を起点に表現の裾野が広がり、
今回のメインコンテンツであるデザイナー全員参加のカレンダーと、
それらを再構成し、一つのビジュアルとしてまとめあげるポスターづくりが始まります。


カレンダーをつくる際、デザイナーに提示したルールは次の3点でした。

  • タテかヨコにつなげられる柄であること
  • 四季に沿った色合いであること

  • スピッカートを形づくる言葉を軸に発想を広げること

発想を自由に広げられる余白を残すため、決まりごとは最小限に。
ビジュアルづくりそのものを楽しんでもらうことを最優先としました。


プロジェクトメンバーの白瀧は、初期段階からデザイナーと密に連携をとり、意見交換を重ねながら色味やカレンダー同士の関係性を調整していきました。カレンダーが集まったとき、それぞれが目立ちながらも、一つの制作物としてまとまるような絶妙なバランスを探り続け、それぞれ表現の精度を少しずつ高めていきます。

そうして何度も調整を重ねた結果、それぞれが柄として一つの世界観を持ちながらも、隣り合うことでまた別の表情がうまれるデザインとなりました。

そして、カレンダーの制作と並行して進められていた、石(意思)のカレンダーを組み合わせ、一つのビジュアルをつくりあげるという試み。

制作をするうえでデザイナーの白瀧が着目したのは、「石」というモチーフそのものの性質でした。

完成したビジュアル。(A0サイズ)


出来上がったのは、「具体的なかたちを持たない」ビジュアル。
時代の変化の中でも一つの考えにとらわれることなく、自分の意思を育て続け、ときには意見を交わし合いながら、柔軟に変化し続けていく。そのあり方を、石と石のあいだに生まれる「余白」に重ねて表現。
関わる人それぞれの「らしさ」に宿る愛や情熱にまっすぐ向き合い続ける、スピッカートの姿を示すものとなりました。

周年プロジェクトを伝えるための場所づくり

カレンダーとポスターが形になったあと、それら「全体の受け皿」になるランディングページ(LP)の制作も始まります。

ランディングページの制作の目的は2つ。

  • 記念グッズ応募フォームへの動線を確保すること。
  • 「意思=石」のコンセプトを伝えながら、周年ならではのワクワクを感じられるWebサイトにすること。

このWebサイトは、多くの人にとってスピッカートの周年プロジェクトに触れる最初の入口となります。そのため、ひと目で周年プロジェクトであることが伝わること、そして、プロジェクトの世界観そのものを冒頭で強く印象づける設計が必要でした。

Webサイトに訪れるとすぐ色とりどりの「石」が積み上がっていく、コンセプトをそのまま表現したアニメーションを実装。自動切替の仕様にすることにより、訪れた人が自然とワクワクできる導入に。

ページ中盤では、小さな石同士がぶつかり合いながら関係性を生むような動きを設計。10周年らしいにぎわいが感じられるデザインとなっています。

メンバーのお気に入りでもある壁紙ダウンロードのアニメーション。文字と画像が生きているように見える動きを意識することで、ディレクター・デザイナーそれぞれの「意思」がにじみ出るような表現に。

コーポレートサイトに期間限定で表示しているオープニングアニメーションは、トートバッグ制作の際に井上が制作した10のビジュアルを使用。できあがった瞬間、コロコロと転がっていきます。

オープニングの見せ方に徹底してこだわったことで、Webサイトを訪れた方々へ、この周年プロジェクトの軸である「石(意思)」のビジュアルを強く印象づけることに成功しました。結果、Webサイト下部に配置された記念グッズ応募フォームへの導線も機能し、予想を超える多くの方々から応募をいただく結果となりました。(ありがとうございます!)

グッズもWebサイトも完成! そして・・・

怒涛の入稿作業を終え、続々と届くグッズたち。
最後は、スピッカートスタッフ全員で梱包作業を行いました。
カレンダーを月の順でファイルへ入れ、それを封筒に収め、マスキングテープで封をしていく作業。思いの外大変でしたが、それぞれの業務を終えてかけつけてくれたスタッフたちに助けられました。感謝の気持ちでいっぱいです。

こうして、10周年プロジェクトはお披露目までたどり着きました。

もともと、「チームのあり方そのものを整えることを目標」としていたはずの本プロジェクトですが、
結果として、SNSを通じて多くの方々の目に触れることになります。

X(旧Twitter)の本日のニュースにまとめられているところを発見。
その通り、石ころで祝いました。


楽しみながら関わり合い、ときに悩みながらつくりあげたものは、愛と情熱に満ちている。

今回の反響は、制作物に宿った熱量がにじむように外へ広がっていった結果だと感じています。


法人化して10年。

直接、ご縁をいただいている方々はもちろん、
SNSを通じて知ってくださっている方々まで。

日々、関わってくださるすべての方々のおかげで、
私たちはここまで歩んでくることができました。
心より、感謝申し上げます。


近年、私たち制作事務所を取り巻く環境は、めまぐるしく変化しています。
しかし、新たな技術が次々と生まれ、ものづくりの手法がどれほど進化していったとしても、
人と人が向き合い、一つのものをつくりあげるという「あたたかな経験」は決して衰退しないと、
私たちは信じています。

ここまで読んでくださり、ありがとうございました。

これからも、お客さまの「らしさ」という名の愛と情熱に、真摯に向き合っていきます。
まっすぐなものづくりを続けていくスピッカートを
どうぞよろしくお願いいたします。