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2023.03.18(sat)
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column

大好きな歌から、
「言葉」を読み解いてみた。

こんにちは。
最近めっきり春らしくなってきましたね。
ちょっとお外に出ようかしら、と思える陽気がうれしい前川です。

何か喋ろうとしている前川

さて、今回は「言葉」についてお話したいなと思います。
どうぞ、ごゆるりとお付き合いくださいませ。

コピーライティングのお仕事や、案件のご提案時に必要になってくる、
キャッチコピーやボディコピー。いわゆる言葉の組み合わせ。
伝えたいことは同じでも、表現を変えることで、伝わりかたも変わるものです。
つまり「言葉のデザイン」だと、私は思います。

コピーを考えるとき、ときには少しひねった表現をしたいときもあります。
そんなとき、私が参考にするのは「歌詞」。

歌詞ってアーティストさんの世界観やそれぞれの個性、想いが込められていますよね。
そして、伝えたいことが分かりやすく、印象的にまとめられています。
なので私はがコピーライターのお仕事をするときは、
歌を聴いて、イメージをふくらませたりします。

さあ、そこで本題!

今回は、私が「表現がステキ!」と感じる歌詞について
個人的解釈を交えてご紹介していきたいと思います。

大好きな歌詞について書いていくと、
超超大作なブログになっちゃいそうなので、
「表現」に絞りました。
ただ、歌詞は前後の言葉やフレーズ、そしてメロディがあってこそのもの。
今回はあくまで表現としての紹介となるので、
気になる音楽は、ぜひ聴いてみてもらえるとうれしいです。

余談ですが、前川は歌うことが好きなので、通勤中はだいたい歌っています。
でも、一向に上手くならないです。不思議だわ・・。

その1

BUMP OF CHICKENは、私に歌詞の意味や
音楽のすばらしさを教えてくれたアーティスト。
この曲をはじめて聴いたときに感じたあたたかさと、
ホロリとくる切なさは今でも忘れません。

「肩に溢してくれた涙で出来た 音符を繋いで 盾を作ろう」という表現。
この言葉の組み合わせは、なかなか思いつけないです。
そんな中でもここで一番好きなのが「肩に溢してくれた」という部分。
「肩に溢した」ではなく、「溢してくれた」という表現にすることで
前半の「近くにいられて嬉しかった」が活きてくる。
この登場人物の感情が込められている。

たった5行で2人の関係性や感情がわかる表現ができるなんて。
全体を通してすごく好きな歌です。

その2

同じくBUMP OF CHICKENの曲です。
「生と死」という、少し重いテーマの曲だったりするのですが、
明るい曲調、そして「HAPPY」というタイトルにギャップがあります。
私、このギャップがとても好きなんです。

「いつか終わる旅」というのが「人生」「生きること」だと思うのですが、
そこに「どうせ」という少しネガティブな印象を与える言葉をつけている。
若干諦めのように感じるのですが、
「僕と一緒に歌おう」という言葉を最後に添えることで
すごく前向きに、生きることに対しての力強いメッセージになっています。

インパクトが強い短い言葉。
その中に、ネガティブとポジティブを同居させる手法は
キャッチコピーをつくる上でも参考になるのでは、と思います。
というか、このままキャッチコピーになりますね。

その3

この曲は、本当に歌詞がやさしくて、美しい。大好きです。
情景が浮かぶ言葉が並んでいるのですが、
風を「吹く」ではなく「揺らぐ」という表現にしているところや
春が「来る」ではなく「舞う」という表現を使う部分が
この歌詞を、より印象的に魅せているのではと思います。

同じ表現でも少し変えるだけで、言葉は色合いを変えます。
言葉だけで情景を伝えるときや、少し印象的にみせたいときに
ヒントになる表現だなと思います。

今の時期にぴったりな曲なので、この季節になったら聴いている一曲です。

ちょっと休憩・・

その4

比喩表現がステキだなあと思うんです。
「”あなた”になりたい」というだけでなく
「ミカヅキになりたい」という表現を使うことで、
より曲の世界観を伝えられているように思います。

また分かりやすいテーマをつくることで、
全体がまとまり、ちょっと考えるような比喩表現でも
感情移入しやすくできるのだろうなと感じました。

ちなみこの曲以外にも、チャットモンチーはおもしろい表現をしている曲がたくさんありまして。
「ハチの巣みたいだ 東京/曲:東京ハチミツオーケストラ」
「8cmのピンヒールで駆ける恋/曲:8cmのピンヒール」
「この世界は お花見のゴミ箱と同じ/曲:桜前線」などなど
ちょっとひとひねりある歌詞が特長的で、メロディもポップで、
聴いていて楽しい気持ちになれる、とっても好きなアーティストです。

その5

切なくて甘酸っぱさも感じる曲です。
「海」と「青い空」「サイダー」という、言葉だけで夏を連想させる表現。
そして、「左手はずっと君をさがしている」というフレーズで
「会いたい」「さみしい」という切ない感情を伝える表現。

直接な言葉じゃないのに、スッと入ってくる言葉選び、組み合わせ。
右手にはサイダーを持っているけど、
左手は「あえて」何も持っていない、という比較もいい。
情景を伝えながら感情を込める。すごく・・ステキです・・!

とあるアニメの主題歌だったのですが、
その影響もあってか、この曲を聴くとちょっと切なくなってしまう私です。。

最後に

いかがでしたでしょうか。
私は、大好きな曲を紹介できて幸せでした。
でも、おそらく世代がわかる選曲になってしまったと思います。笑
どれをピックアップするか。本当に悩みました。

好きなフレーズの好きなポイントを改めて言語化してみると、
新たな気付きがあっておもしろかったです。
人によって解釈や考え方、捉え方がちがうと思うので、
ぜひ、ご自身の好きな曲で試してみてください。

「ならではの世界観」「らしさ」をデザインする手法の一つである
キャッチコピーやボディコピー。
改めて、言葉ってステキだなと思いました。

これからも、言葉のデザインを磨いていきたいと思う所存です。

おまけ

せっかくなので、個人的応援ソングにしている曲もご紹介させてください。

お仕事って、ほんとに良いことばかりじゃないと思うんです。
この曲は、その気持ちや辛さを肯定してくれている気がして、
聴くと「そうそう、まだまだ折れてたまるかー!」という気持ちになります。

そして「明日も」で終わるのも、個人的ポイント。
その後に続く言葉を「頑張ろう」にもできるし、
「気楽にやってみよう」とかにもできる。
自分の感情に変換できるところも好きなところです。

明るい曲調で、ノリの良いテンポも良い。
踏ん張りたいときによく聴く個人的応援ソング。
まだ聴いたことのない方は、ぜひ聴いてみてください!

最後まで読んでくださりありがとうございました。

あ、、そうでした。
ここまで読んでくださったあなたに宣伝をさせてください。

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いろんな想いを、いろんなカタチで表現したり、
円滑に進められるよう暗躍したり。
幅が広くて、いろんな知識を求められる大変なお仕事だと思いますが、
その分やりがいもあると思ってます。(詳しくはこちら

ぜひ一度、私たちとお話ししてみませんか?
首をながーくして、そうですね、お歌でも歌いながら待ってます。

恐れ入ります、今度こそほんとに終わります。
ありがとうございました。

それでは、また。