2025年、spicatoはドイツ・デュッセルドルフで開催される「DoKomi」のWebサイト制作を担当させていただきました。

DoKomiとは、アニメ・漫画・ゲーム・コスプレ・J-POP・日本文化などのあらゆるコンテンツが楽しめる、ドイツ最大級のオタクカルチャーイベントです。

そんなDoKomiにこの度ご招待いただき、今年の5月、ドイツへ行ってまいりました。
今回は、実際に訪れてみて感じた気づきについて、お伝えできればと思います。

会場に広がっていた、日本への「好き」

会場近くに行ってまず目に飛び込んできたのは、たくさんのコスプレイヤー。

「あ、あの作品だ」
「この作品も人気なんだ!」
と、会場を散策するだけでも楽しく、目の保養です。

日本でもおなじみの作品が、ここドイツでもたくさんの人に愛されている。
「今、ヨーロッパではこの作品が人気なんだ」と、現地ならではの流行を知ることができたのもおもしろかったです。
また、マンガ・アニメやゲームだけでないのが、DoKomiのおもしろいところ。

武士について、祭り・屋台など、日本の文化を紹介するブースや、カラオケ大会、日本でいうMAD上映など、日本で親しまれている文化を楽しむ企画も。さまざまな創作作品の展示や販売もあり、日本のポップカルチャーを起点に、さまざまな表現が集まっていました。

「こんなに遠く離れた場所で、日本でつくられたものや文化を、こんなにも愛してくれている人がいるんだ」と、なんだか日本人として誇らしい気持ちになりました。

「好きなもの」を、思いきり表現できる場所

私たちがお伺いしたのは、3日間の中で一番混むであろう真ん中の日。会場はたくさんの人で混雑していました。それでも私が見ている範囲では、割り込んだり、イライラした様子の人はいなかったように思います。

それぞれが自分の好きなものを思い思いに表現して、共感し合い、「いい」と思うものを全力で讃え合う。そんな空気を、会場全体から感じました。

日本の作品や文化を愛する主催者の皆さんがつくった場所に、参加者が「好き」という気持ちを持って集まる。そして、参加者自身もその場をいっしょにつくっていく。

「来年もまた開催できるように」そんな想いがつながりあって続いてきたDoKomiは、主催者だけがつくるイベントではなく、そこに集まるファンといっしょにつくられているイベントなんだと実感。まさに、「ファンのための、ファンによるイベント」であることを肌で感じることができました。

「ようやく会えた!」実際に会えた喜び

代表のひとりであるベンジャミンさんが、DoKomi当日、時間をつくってくださることに。

spicatoへの最初のコンタクトや、通訳も担当してくださっていたサミラさんとも合流し、これまでずっとオンラインでお話ししていたみなさんと、ようやく直接会うことができました。

「やっと会えた!」という喜びは、思っていた以上に大きかったです。
画面越しに何度も話してきた相手でも、同じ場所にいて、目を合わせて話す。
それだけで、ぐっと距離が近くなったように感じました。
ありがたいことに、次のお仕事についてのお話も伺うことができ、今回spicatoが担当した仕事に満足していただけたのだと、ほっとした瞬間でもあります。

ホテルの手配や、有料のステージパスまでご用意いただき、至れり尽くせり。
おかげさまで、DoKomiをめいっぱい楽しむことができました。感謝の気持ちでいっぱいです。

実際に訪れたから、知れたこと

今回、実際に会場を訪れてみて、制作時には想像するしかなかったことがたくさん見えてきました。

会場の規模感。
それぞれのブースの広さ。
ブースごとの雰囲気や、会場全体の空気感。

昨年、Webサイトをつくるために整理したプログラムを見ながら、「これは、実際にはこんなブースだったんだ」と、答え合わせをするような場面も多くありました。

一方で、会場を実際に歩いたからこそ、「もっと事前に知っておきたかった」と感じることも。そして、この「知らなかった」という自分自身の体験が、新たな気づきにつながりました。

それは、「知らない人」の目線に立つということ。
実際に参加したからこそ、自分たちが「知らない側」になれた。
そして、その体験を具体的な改善提案につなげることができました。

制作をしていると、どうしても「知っている側」の視点で情報を整理してしまいます。
自分たちにとっては当たり前の情報。
何度も見ているから気づけないこと。
つくる側には見えているけれど、初めて見る人には見えていないこと。
そうしたものは、制作を続けているほど見えにくくなります。

今回のDoKomiでは、自分自身が「実際のイベントを知らない人」として会場に入りました。
だからこそ「ここ、初めて来た人にはわかりにくいな」
「この情報、先に知っておきたかったな」ということを、自分の体験として感じることができました。

愛されているイベントだからこそ。
これからもずっと続いてほしいと思うイベントだからこそ、もっとできることがある。私たちだから、お手伝いできることがある。これは、今回現地に行ったからこそ感じられたことです。

そしてこれは、DoKomiに限った話ではありません。
知らない人の目線に立つこと。
これまでもずっと大切にしていた視点でしたが、身をもって体験することで、その重要性をより感じることができました。

「現地に行く」ことで、見え方が変わる

今回の出張で、もうひとつ強く感じたのが「現地に行くこと」の価値です。

現地に行く、それだけで、資料やオンラインでの打ち合わせだけでは見えなかったものが見えてきました。

会場の空気。
参加者の熱量。

クライアントが大切にしているもの。
そして、そこにいる人たちの表情。

自分で体験することで、課題を別の角度から捉えられるようになり、
お客さまの想いにも、より深く寄り添えるようになる。心の距離も、ぐっと縮まったように感じました。

デザインは、情報だけを受け取って表現するものではありません。
その背景にある「人」や「場所」を知ることで、もっと深く考え表現できるのだと思います。

もちろん、毎回現地に行けるわけではありません。
だからこそ、会えない期間にどう距離を埋めるのかも、とても大切。
これからの案件でも意識していきたいと思います。

最後に

DoKomiは、spicatoにとって初めての海外案件でした。

日本文化への理解が深いクライアントだったこと、そして何より、通訳やコミュニケーションの面でたくさん支えていただいたこともあり、最初に感じていた「言語の壁」を大きく感じることなく、制作を進めることができました。改めて感謝を伝えたいと同時に、Dokomiの案件に携わることができて、心からうれしく思っています。
そして今回、ありがたいことに追加のお仕事についても正式に進めることになりました。

前回の反省や今回の気づきを活かして、昨年よりもパワーアップした対応ができるように。
今年だけで終わるのではなく、来年も、その先も長くお仕事をさせていただけるように。
コミュニケーションを大切にしながら、「次にできること」を考え続けていきたいです。

そして、今回の経験で得た気づき。
深く知ることの大切さと、会いに行くことの価値を、
これからも大切にしながら、お客さまと向き合っていきたいと思います。

最後までご覧くださりありがとうございました。
それでは、また。

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