まだ5月だといいうのに、なんでこんなに暑いっ!?
冬生まれでやや夏が苦手な、代表の細尾です。
2026年5月18日、スピッカートは法人として10周年を迎えました。めでたい!
個人的には、フリーランスからだと18年。独立したのが29歳で、37歳で法人化して、10周年を48歳の年男として迎えました。もういい歳です。
10周年の記念ページも作成して公開していますので、ぜひぜひご覧ください。
10周年という節目なので、ちょっとまじめなブログにしてみようと思います。
まず、会社の起源を、ちょっと調べてみた
現代的な「株式会社」が生まれたのは、16〜17世紀のヨーロッパ、大航海時代のこと。 海外貿易には莫大な資金と大きなリスクが伴う。だから「多くの人から出資を募り、リスクと利益を分け合う仕組み」として東インド会社がつくられた。たしか、社会の教科書で習いました。ビジネスとして、とても合理的な発明です。
さらに「会社」の語源をたどってみると、少し違う話も出てきます。
ラテン語の「カンパーニュ(compagnia)」、意味は「パンを分け合う人々」。
日本でこれらの概念を「会社」という言葉に翻訳したのは福澤諭吉と言われています。
ビジネス的な側面だけではなくて、「会社」=「出会いの社(やしろ)」という意味が込められています。
リスクと利益を分け合うのが会社の仕組みなら、パンを分け合い、出会いの場であることが、会社の本質なのかもしれない。そして、いろいろな人が出会う場であるという意味を込めた福沢諭吉の視点がとてもおもしろいですし、10年を振り返ると、それらの言葉が妙にしっくりきます。
1人でできることが、増えた時代に
このタイミングでこういう記事を書いていると避けて通れないのはAIのことです。
ChatGPTやClaudeをはじめとしたAIの登場で、技術とコミュニケーション力があれば、1人でも多くの仕事ができる時代になったと言えます。僕は正直まだ「使いこなせています!」というレベルではないかもですが、、、何かの仕事をする間に、別のことをお願いして、違うAIにはリサーチを手伝ってもらってなんて使い方はしています。体感として、ちょっと手間だったことがぱっとできたり、以前より一度に提案できる厚みが増したり、デザイン・クリエイティブをはじめ、PCを使って仕事をする領域では、個人でできることが増えているのだと感じます。
そして、AIが普及する少し前から、事業会社への転職、フリーランス化、M&A。
最近は雇用形態を業務委託に変える会社も少しずつ増えているようで、デザイン会社の在り方が、ものすごいスピードで変わっています。
「なぜ会社でやるのか」を、あらためて問い直さざるを得ない時代です。
1人では何もできない、というか怖い
なんて、ちょっと御託を並べてみましたが、僕自身どうして会社を経営しているかというと、結局は自分の力を信じていない、1人でやることが怖いのかもしれません。
誰かが居てくれたから、その人に負けないようにしようとか、その人の思いに応えたいとか思ってやってきました。
スタッフ個人個人の力、チームとしての力を信じているから、正直、自分一人でも前に進めると思っていました。でも同時に、「1人では続けられなかった」というのも、同じくらい本当のことです。
デザインする人がいて、言葉を考える人がいて、設計する人がいて、実装する人がいて、進行を支える人がいて、会社の土台を整えてくれる人がいる。 それぞれが違う得意を持ち、違うスピードで、違うこだわりを持っている。
だからこそ、ぶつかることもあります。うまく伝わらないこともあります。思うように進まず、悩むこともあります。
経営者として考えれば、人を抱えることは簡単ではありません。
給与を払い続ける責任。仕事をつくり続ける責任。安心して働ける環境を整える責任。
人件費は固定費だという考え方もあります。数字だけ見れば、たしかにそうかもしれない。
それでも、10年やってきた今の僕が思うのは、「人は、この会社の一番の宝」だということです。
コストではなく、可能性だと思っています。
福澤諭吉は「一身独立して、一国独立す」とも述べています。
個人が自分の足で立ち、自力で歩み続ける気概を持つことの大切さ。会社も個人も、主体的であることが問われる。会社に所属しながら、経営者だけではなく、全員が主体制を持ち、眼の前のクライアントに真正面から向き合って仕事にできれば、こんなに強いことはないと思います。
その中で重要なのは個人の裁量。
つまり、クリエイティブにおける個人個人の「意思」が問われるのではないかと感じています。
スタッフとの10年で、見てきたもの
「スピッカートさんにお願いしたい」 その声に応えて、南は沖縄、北は北海道、海を越えた場所までいろいろな仕事に関わらせていただきました。
それができたのは、僕ひとりの力ではありません。途中で離れてしまった人も含め、隣で本気で考え、悩み、手を動かしてくれるスタッフたちがいたからです。
昨年まではできなかったことができるようになる。遠慮していた人が、会議の場で自分の意見を出すようになる。SNSが苦手だった人がリポストして協力してくれるようになる。誰かの仕事に、別の誰かの力が重なって、思っていた以上のものになる。
その成長1つひとつは、小さいと感じるものかもしれない。でもその人にとっては大きな壁だったのかもしれません。それに一つひとつ向き合って超えてきた。
1人でできることには、限界があります。でも、1人では届かない場所に、チームでなら届く。
「早く行きたいなら1人で行け。遠くへ行きたいならみんなで行け。」この10年で、いちばん実感していることかもしれません。
ピカピカの正解より、ゴツゴツした意思を
全員が同じかたちになる必要はない。同じ考え方をする必要もない。まぁそもそも難しいですしね。
でも、それぞれが自分の意思を持ち、隣にいる人の意思にも耳を傾ける。
ぶつかって、削れて、ときには少し欠けることもある。
それでも、残ったものには、ちゃんと手触りがある。
ピカピカに整った正解よりも、ゴツゴツしていても、自分たちらしい意思があるものを大切にしたい。 それは、デザインに対しても、経営に対しても、同じです。
この先の10年、デザイン会社を取り巻く環境は、さらに大きく変わっていくと思います。
でも変わっていく時代だからこそ、本質的な部分は大切にしたい。
人と人が向き合い、考え、悩み、手触りのあるものをつくることの価値を、信じていたいと思います。
スピッカートのスタッフとなら、この先の10年を一緒に歩める気がしています。
内心、不安がないなんてことはないですが、絶対に大丈夫!と信じてます。
関わってくださったお客さま、パートナーのみなさま、見守ってくださった方々、そして一緒に働いてくれているスタッフに、心から感謝しています。
これからも、ピカピカの正解より、ゴツゴツした意思を大切にします!
ブランディング支援から、各種グラフィックデザインにWebサイト制作。Webのフロント実装だけのお仕事も承っております!
どうぞ皆様、スピッカートをご贔屓に!

